【ハルタ volume75 感想②】ヒナまつり、姫と忍、碧いホルスの瞳、煙と蜜、不死の猟犬、極東事変

 ハルタの感想の続きです。

・大武政夫「ヒナまつり」
 伝説の音楽フェスから二年後を舞台に、キャラたちのその後が紹介されていきます。
 ゲーム専門学校に通うヒナは、作中指摘されているようにカスみたいな学生になっていました。タカシはヒナのクラスメイト、ケンゴはFラン大学の野球部、殺人ニワトリは未だ高校生です。他のメンツも働いていたり、大学に通っていたり。瞳は大学で青春するためにアホみたいに投資した結果、世界長者番付ランクイン。アツシとマオはロック―ジョンで活躍中。アンズの登場は次回でしょうか。
 とりあえず平和な世界が続いているようでなによりです。ヒナの将来は不安ではありますが、いざとなればシャンパンタワー製造のプロになれば良いわけで。

・木原悠里子「姫と忍」
 読み切り。戦国時代っぽいファンタジーな世界を舞台に、不器用で役立たずだった姫のもとに忍びが現れ、仲良くなる話。実は姫は夜な夜な村に寄ってくる怪物をなだめて帰らせていて、誰に知られることなく村を守っていたというオチ。
 ストーリーや人物は印象深いというほどでもなかったのですが、村の光景や人々が使っている道具が面白そうでした。かなり細かく世界観が設定されていそう。

・犬童千絵「碧いホルスの瞳」
 ネフェルウラーの死により評判を落とし、逆境に陥ったシェプストが、処刑したと見せかけセンムトを亡命させます。
 シェプストがすっかり汚れ役になっていますが、いずれ汚名をそそぐのか、それとも清濁あわせた人物になっていくのか。史実だと22年間王をしていたようなのでまだまだ先がありそうですが、作品の落としどころがどうなるのか予想が付きません。

・長蔵ヒロコ「煙と蜜」
 文治さんの厳しくも頼れる軍での日常回。命をかけた軍人の世界で、「兵士たちが敬礼する指揮官たり得る」よう毅然としていた文治さんが、話の最後、姫子の家の戸口で1ページかけて緊張を緩め、笑顔になる描写の丁寧っぷりが良いです。
 なんとなく文治さんは長生きできなそうな感じがするのですが、本作はどのくらいの時代まで続くのでしょう。満州事変や第二次世界大戦まではざっと10から20年。姫子も文治も早死にしない限り経験するはずですが、そこまで続けたら大正浪漫どころじゃないからやらないかな。あるいは最終回で年老いた姫子が昔を振り返って終了とか。

・八十八良「不死の猟犬」
 剣崎がUNDOからの勧誘を断り、ベクターを犠牲にしたくないという風鈴の意を組んで、ママの計画を阻止することを決めます。ラストで剣崎は矢継ぎ早に、自身に不死の血を入れ、風鈴に矯導隊の新しいママになるように指示するのですが、これだけだと意図がまだわかりません。ベクターでない人間に不死の血を入れるとどうなるのか、これまで説明があったっけ? そしてシステムは止めるのか、止めるとしたらどうやって止めるのか?

・大上明久利「極東事変」
 日本を軍事国家として蘇らせようとする反乱分子が、亜矢を捕らえ奇兵の増産に手を貸すように迫ります。近衛たちは奇襲を試みて潜入中。
 なるほど、こういう物語だったのかと、遅ればせながらつかめてきた気がします。
 奇兵の作り方が明るみに出たら、戦後処理どころかこの先の朝鮮戦争やらベトナム戦争やらで、散々利用されそう。


この記事へのコメント